ネイティブの英会話に行く前に:英語のやり直し勉強をしていて気づいたこと7選

(DEEY─)英語。中学校から長い間やってきました。こうして社会人になってからも勉強してるけれど「なかなか」という感じ。
特に海外ドラマや映画の英語は何を喋っているのかわからない。「なんでだろう?」
英会話教室に通えば解決するのだろうか?でも費用がかかる以上は効率的に通いたい。どれほどの英語力やリスニング力があれば、コスパ良く使えるのだろう?
初回は自己紹介含めてこれまで英語学習をしてきた中で、テーマを7つを挙げて独り言を語りたいと思います。
ということでサイトのスタート記事は『独り言シリーズ』から。
1)自分の英語学習の振返りと現在地
自分と英語との付き合いを少し語るのであれば、1990年代にTOEICと英検を受験したことがあります。
・TOEICは730点
・英検は2級
です。そして就職後も英会を使う仕事ではありません。ただ
・英語を読む能力はある程度必要な仕事
・米ドラマ映画が好き
ということはありました。そこで10年くらい前に思い立って、米ドラマのリスニング学習を始めました。最近ではCNNやMLBなども視聴しています。
ちなみにTOEICなどのテストは受験していません。どちらかといえば日常英語が優先順位としては高い、というのが自分の現在の状況です。
2)英語にも当然ある学習の壁
英語を勉強していて感じたことの最初は、いわゆる「壁」の存在。壁にぶつかりそれを壁を乗り越える。技術的にあるいは精神的に。
これは英語に限らない話ですが試行錯誤や努力した後の「抜けた感」をたびたび経験しますね。楽器でもスポーツでも。
リスニングでもこの抜け感は経験しました。明らかにリスニングが楽になって感覚的に「英語ができるようになった」気がする。霧が晴れて周囲がひらけてきた感じ。モヤモヤ感が減りました。
いわゆる「英語脳」というのも、要は脳の神経回路の物理的新生(変性)ですから、まあ何か脳内で変化したのでしょう。それも短期間で。
変化は徐々に起きるとは限らないですね。力を加え続けると大きく変化するタイミングも存在する。壊れることもあるけど。
同時に英語を勉強しているという感覚からは少し楽になりました。日本語と英語を切り替えながら生活している感覚ですね。
むやみやたらに一日中英語をかけ流すような、焦りが混じったようなマインドセットからも解放されました。
3)あらためて日本人に習う
自分はこの辺りの壁を自力で超えたと思っていますが、だいぶ紆余曲折した自覚があります。
誰か英語が得意な人のアドバイスがあれば、もっと速かったのだろうと思っています。
ただ思うのは仮に英会話に通ってネイティブに習ったとして、どうだったのだろうか?と言われると微妙だと思います。というか経験からほぼ確信してます。
というのも日本語が話せないネイティブの人は「なぜ日本人が英語を苦手としているのか」を日本人が納得できる形で説明できないと思うのです。
例えば日本語を勉強している外国の人に「なぜそのような言い方になるのか?」と質問されても、もし私たちが日本語の文法を勉強していなければ「そういう言い方なんだよね」としか言いようがない。
日本語の難しさを理解して、逆に自分達も外国語を習ってその違いを理解して教えるという練習が必要でしょう。
なのでもし独学に限界を感じているなら、そこはネイティブに習うのではなく英語のできる日本人に「日本語で」英語の仕組みや日本人が苦手とする理由や勘所などを教えてもらう。すでに苦労して身につけた人がいるのなら彼らにアドバイスをもらう手もあると思います。
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4)英語学習はバランスが意外と難しい
この章ではすこし「バランス」ということで考えてみたいと思います。日常生活の日本語であっても読み、書き、聞く、話す、が同等バランスということはあまりないでしょう。
だけど英語となるとこのバランスはかなり極端に感じます。そもそも日本では日常生活に英語なくても困らないという事実がベースとなるのですが。
なので英語を使うのは英語の授業だけになる。そして英語は「学科」なので入試試験の一科目であり、ということは受験者間で差をつけるためのペーパー問題を解く練習が必要になる。
言語教科として現代国語も同じことですが、母国語は「話す」「書く」タイミングは日常的ですからね。外国語とは全然環境が違います。
最近はどこの中学高校でもネイティブの先生がいるとはいえ、アウトプットが少ないまま、ひたすら入試対策英語に時間は費やされるのは昔から変わらない。
入試対策英語とはリーディングのことですね。それに必要な単語熟語と文法。
近年はリスニングも考慮されて高校入試では配点が全体の2割、大学共通テストでは5割になりました。いい傾向だと思います。
なので多くの人はスピーキングもライティングもとても苦手。英検持っていても苦手。圧倒的にやっていないですから。採点できる人も少ないですし。
ということで英語をやり直すにあたって、必要なことはこのアンバランスを矯正すること。つまり、
・まずはリスニング力を上げること
・そして英語で考えること
なんだと思います。「それをどうやって?」というのが課題ですね。
やさしい子供向けの米番組から始めるのはどうですか?
5)英語の発音は2種類ある?
英語の発音発声ということで言えば、海外ドラマなど見ていると気づくのですが、英語には発音が2種類あるように思えてきます。日本語も似ていますが。
(1)書き言葉的な丁寧発音(他人発音)
(2)話し言葉的なくだけた発音(身内発音)
私たちが普段触れる英語の発音は(1)です。例えば、
・ネイティブ先生の授業での発音
・NHKラジオ英会話の発音
・TOEICや英検の発音
・学習教材の発音
・電車の英語アナウンス
・ビジネス上の会議でのやりとり
などほぼ全て。外国人相手の容赦した発音です。
一方の(2)はネイティブ同士が親しみを感じて話す時の発音です。「タメ口発音」とか呼ばれたりもしますね。日本にいて聞けるとすれば、
・街ですれ違う外人が話している発音
・海外YouTube映画やドラマの発音
・海外トークショーやバラエティの会話
・英語の先生や仕事のクライアントが、休憩時合間にネイティブ同士で雑談している時の発音
明らかに丁寧発音とは異なる、ほぼ聞き取れない英語です。
でも(1)が聞き取れて(2)が聞き取れないのは日本人としては普通です。でも(2)も聞き取れるようになりたいですよね、できれば。
リスニング力を上げて英語力のバランスを修正するのですが、経験値に乏しい(2)を特に習得しようというのが当サイトの試みのひとつです。
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6)日本と英語の言語間距離は世界最大?
英語が難しい理由も、勉強すればするほど納得や理解が進みます。やっぱり最大の事実は「言語間距離」だと確信しています。
ググってみれば「英語は日本語からもっとも遠い言語」と出てきます。これは一方的に日本人が英語が苦手、ではなく逆も同様で英語話者にとっても日本語は地球上で最も習得が困難な言語のひとつだと。
まあでもこれ納得です。日本語が流暢な欧米人あまりいないですね。日本語は語順を気にしないからカタコト日本語が許容されますけど。
逆に英語は語順命ですから「なんとななるだろ」って語順が適当な英語だと「全く」通じない。
でも韓国の人は日本人と勘違いするほど日本語上手になりますね。
これらは日本語と欧米語では文法や発音が違いすぎる、一方で「韓国語と日本語のシステムは似ている」ということなのでしょう。
岩波新書の英語関連の本を読んでいて、同時通訳を務めていた著者が「ネイティブ並みになるのは諦めてる」主旨を述べられていたのが印象深いです。
7)10年学んでも変わらないのはなぜ?
自分はそういった「無理ゲー感」を理解しつつも、ネイティブ4歳くらいを目標にやっていきたいと思っています。
そしてそのあたりまで到達して、その後ネイティブに習えば可能性はさらに広がるのだと思います。
ただ問題もあって、その言語間距離が障壁となって特に日本人(と韓国人も)の場合「効果の上がらないやり方」というものが明確に存在します(証拠は私たち)。
何年続けていてもそれはザルで水を掬うことと同じ結果。「10年学んでも変わらない」とう可能性がありうるやり方。
ひとつは先に挙げた通り「日本では英語を使う機会がない」ということ。覚えても使う機会がないので忘れてしまう。
そのほかに自分が多くのドラマや映画を視聴してきたなかで「この学習方法」には注意が必要だと感じたこと。
今後はそれらの学習的な反省点なども含めてドラマのレビュー記事などを書いていきたいと思います。
また日本人が英語が苦手な理由や、効率的な学習方法、やらないほうがいい、などレビュー以外のこともお伝えしていきます。
自分は遠回りしましたが、皆さんはしませんように。
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(2025年7月改訂)
(2020年10月初稿)