やる気やモチベーション、勢いに頼らない英語の学習継続方法を考える。小さな努力
英語に限らず何かを習熟するための知識や知恵─。もう世の中に存在してます。
「毎日やればいいんだよ。」
・・・まあそうですね。
” That’s easier said than done. “
だから今回は─
「じゃあどうして毎日やれないんだろう?」
から考えたいと思います。
1. ”努力できる”遺伝子が存在する?
YouTubeおすすめ動画を見ていて岡田斗司夫さんがおっしゃっていました。
「生まれつきの能力は一般的に<才能>として認知されているけど、実は努力ができるのも<遺伝>だよね。」と。
だとすればこれら才能の「ある/なし」の組み合わせで─
「能力」という意味では人間は以下の4種類に分類できそうですね。
[A]:生まれ持った才能(遺伝子)あり+努力できる才能あり
[B]:生まれ持った才能(遺伝子)あり+努力できる才能なし
[C]:生まれ持った才能(遺伝子)なし+努力できる才能あり
[D]:生まれ持った才能(遺伝子)なし+努力できる才能なし
まあMLBの大谷さんは、間違いない最上級Aですね。
でもそうすると世の中の序列はすべてDNA依存じゃないか・・・
これに対して岡田さんは─
「その通りです。努力の結果、あなたが金持ちで優秀だとしてもそれは単なる偶然です。」
とおっしゃります。おもしろい。
Youtubeではこの後の指摘も面白いのですが、ここまでにしておきましょう。
それはさておき、こと「言語」に関して言えば希望はありますね。
[1]、語学はほとんど誰でも遺伝的に身につくように人間は設計されいる。
[2]、努力する才能がなくても、”習慣”にすることはできる。
[3]、一般的に言語にそこまでの優劣は存在しないし、必要もない。
毎日やればいいんですね。
私たちは日本語は毎日やってます。
国語が不得意な人、得意な人。いるでしょう。でも皆十分OKレベルです。
2. 小さな行動を着実に繰り返す
『限りある時間の使い方』というアメリカの本で興味深い記述があるので以下引用します。
心理学者ロバート・ボイスは、学者たちの執筆習慣を長年研究してきた。その結果、もっとも生産的で成功している人たちは、1日のうち執筆に割く時間が「少ない」という意外な事実が明らかになった。
[限りある時間の使い方(日本語版)]より
そのボイス教授は結果を、自分の生徒に教えたのですが誰も耳を貸さなかったそうです。(筆者の誇張で少しの生徒は貸したと思います笑。)
でも、
「毎日コツコツやることが結局は習熟への近道ですよ。」
と言われると私たちのほとんどは、頭では知ってるし納得できると思います。
「まあ、それができれば苦労しない。」
がそれへの一般的な返しでしょうけど。
ですが、これにはコツがあると筆者は言います。
「1日に割り当てた時間が来たら止めて、決してそれ以上はやらない。」
ことだそうです。
こうすることによってやる気を次の日に持ち越す。
そしてその感じを繰り返せば、それがすなわち毎日の習慣になると言います。
これなら少しやれる気がしませんか?
いやむしろこの筆者は、
「やりすぎない努力(メンタル)が必要」
とすら言ってますね。
3. 使わないものは忘れるという罠
このチャプターうまく伝わるといいんだけど、と思って書きます。
日本人はなぜ英語ができないか?論のなかで、
「日本では英語が必要ないから」
という水掛け論的な理由が挙げられることがりますが、私はもっともだと思っています。
「使わないものは身につかない」
その通りですよね。筋トレでも、スポーツでも、楽器でも。
そこで英語の学習に当てはめるのですが、次のように考えます。
「自分がこの先も毎日できることは何か?」
ネイティブの人と毎日話す機会があるのであれば、その方向の学習で”意味がある。
アメリカに留学勤務の予定があり、毎日同僚や家族と会話をする必要がある。
であれば毎日喋る、ドラマを見る、YouTubeを見る、は必要な練習でしょう。
ですがそうでないのであれば、できること、必要なことに当面は絞ります。
毎日できること。
教科書の英語、TOEICの英語、CNNの英語、
であればテキストありますし、音声もあるかもしれません。日本語訳もあるので、必ず自分の意思で独力でどんな日も環境でも毎日できます。
「そんな教科書英語身につけてどうするの?」
いいんです。
今必要のある、使う予定のある英語(だけ)を身につければいいです。
そして将来TOEIC800取れて基礎ができて自信がついて、そいう機会に巡り会えたら、
英会話に通い始める、仕事でネイティブと話す、留学する、、、
その時にそうすればいいです。基礎はできているのですから。
使わないのに努力してもあっという間に失います。
本当に骨折入院で寝たきりになった時の足の筋肉と同じことが起こります。
だから使うものだけを鍛えておけばいいです。
当面は。
これならすぐ取り掛かれるし毎日やるのに少なくとも
”億劫”
ではないですよね。
4. 1日何時間英語を勉強するか
脳に何かを学習させてそれを定着させるためにやること。それは、
「アウトプット(話す、書く、考える)」
一択です。
これが「勉強時間」です。
一方のインプット系のリーディングやリスニングは1/3時間として計算します。
そうすると1時間の勉強時間は、
「意外と無理かな?」
という感じでしょうか。
でももしあなたが中学生か高校生か大学生であれば、「無理」という単語は気にしなくてよいです。
体力・能力おばけの年齢なのでトライしましょう。
目安は
「ちょっと物足りないかな」
を365日できる量、ということになります。
5. 習慣にすれば好き嫌いではなくなる
1年365日毎日続けるためのコツやマインドセットということでいくつか。少しでも刺さってもらえれば。
まず365日やるのだから
「休み」
という概念は存在しません。「日常生活習慣化しているものは何だろう?」と考えてそのうちの一つとするのです。
[1]. やると決めた時間になったらとりあえず、テキストを開く。
すぐに始める気がしない日はあるでしょう。でもとりあえずテキストを開く。
テレビ・YouTubeを消さなくてもいい、スマホをいじってもいい。
[2]. 歯磨きやシャワーだと思う。
習慣なのでいいも悪いもなくて、面倒くさいは日常茶飯事しょっちゅう。
でも歯は毎日磨くし風呂にも入る。
適当に磨く時もあれば、シャワーで済ますこともある。
[3]. ながら勉強もOK。
アウトプットである限りけっこう脳は疲労します。
ながらOKとしましょう。その代わり勉強時間は伸びるけど。それは仕方ない。
でも1時間以上はやらない。
6. 自分の場合。
最後に自分の場合を晒します。始めたのは去年12月(2022年)からです。
きっかけはCNNEEの読者投稿の一文でした。正確には覚えていませんが、
「完全に趣味と割り切っているので、何時間もやりません。それでいいと思っています。」
といった内容だった思います。このレイドバックな感じが私には刺さりました。
1日何分を英語に割り当てるかですが、私は
「15分から最大1時間」
としています。時刻は基本的に22:30から23:30のあいだ。
その時間が無理ならずらします。15分しかやらないことも結構あります。
気づくと一時間経っていて、あわててやめることもあります。
毎日ほぼながらで、教材は『CNN English Express』です。
(以上、2023年7月)
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