英熟語帳はどれを選ぶ:30項目をあげて比較する6冊はどれも大学受験向け

(DEEY─)英語学習では句動詞(イディオム)もけっこう厄介な存在です。
句動詞の必要性に関しては、
高校入試なら、公立は出ないけど私立入試なら多少必要。
大学受験は私立系なら「前置詞穴埋め」の形で問われるので結構必要。
ニュースやドラマを見るなら普通に必要。
ということで、結局必要。
だけど「単語よりはどうしても優先順位が下がる」、「後回しになってしまう」のが実情でしょう。
加えて「とても覚えにくい」のというのも事実。
ということなので「結局必要だし熟語帳を買う」ことにはした。けど「じゃあ何を買おう?」ということで何冊か買ってみて比較をしてみました。
それから
「数多すぎてさすがにいきなりこんなには覚えられない・・・」
今回はそんな熟語帳の使い方もあわせて考えます。
1)実は学校英語ではあまり習っていない句動詞
「熟語や句動詞」は学校英語を離れて、日常英語の映画ドラマやニュースを見始めると気づきます。
「なんか意味の知らない熟語が使われている・・」
という感じから。
学校の英語では「熟語を次々に覚えなければならない状況」はあまりなかったと思います。というのも、
「着る」は”wear” という単語をまず先に覚える。
同様に「断る」は “refuse” を覚える。
だけど「 “put on” とか “turn down” も同じ意味だから、同時に覚えていまいましょう」ということはなかった。
そして教科書で熟語が出てくる機会もそれほど多くはない。
ということなので受験のために「熟語帳」か「英文法問題集」で覚えたパターンが多いだろう。
でも受験英語が終わり、テレビやWEBや雑誌で英語を見たり聞いたり読んだりすると、この章の冒頭のような状況になる。
テレビならの「ああ、句動詞か。えっと、どういう意味だったけ?・・・」
で、セリフは先に進み置いて行かれます。
WEBニュースや雑誌や本でもやっぱり、
「ああイディオムか。え、だけどどういう意味?・・・」
でも、こっちは調べてみる時間はある。
調べてみるとやった記憶のあるものだったり、未知のものだったり。
受験英語は圧倒的に説明文が多かったのに比較すると、世の中の英語は物語だったり日常会話だったり、ニュースだったり。
動詞は「堅い動詞」よりは「イディオム」を使う割合が増えます。
ということなので日本で普通に英語を勉強すると、これら句動詞(Phrasal Verbs)はあまり馴染みがなくても「普通」です。
あともうひとつは慣用句。動詞が混ざらないパターンで形容詞的、副詞的に使うもの。
2)熟語帳3タイプとリスト
単語帳と同じく熟語帳も3種類あります。
ひとつめのタイプは「熟語のみ」で「例文がリスト」になっている、オーソドックスなもの。
大学受験なら『ターゲット1100』や『システム英熟語』がこのタイプ。
それから「文脈で覚えよう」をコンセプトに英語の文章が用意されているタイプ。
『英文で覚えるターゲットR』や『速読英熟語』がこの例。
そして「英単熟語帳」として単語帳+熟語帳セットもの。このタイプが比較的多い。
高校受験なら『速読英単語(中学版)』『ゲットスルー』
大学受験用は多くはないけど『東大英単語熟語 鉄壁』
一般用には『英検パス単シリーズ』や『速読速聴シリーズ』もこれに該当する。
本稿ではこのタイプはリストには入れていません。単語帳の比較ページを参照してください。
3)覚えづらいし聞き取りも難しい熟語をどうする?
ここからは受験勉強としてではなく一般的に「どうやって熟語を覚えていこう?」というはなし。
そうすると字面(づら)ではなく音的な話にもなってくる。
動詞が分からなければ「ほぼ」意味がわからないのは日本語も一緒。そして多用される句動詞。
日常英語を始めて最初のハードルはこの句動詞に慣れる(覚える)ことかと思います。
音的にはまず聞き取りそれ自体がけっこうハード。例えばドラマとかニュースとかYoutubeとか見ている状況を想像します。
イディオムは短い「簡単な動詞」と「前置詞」で構成されるため発声自体がそれぞれ一瞬です。なので
・聞き取れたとしてもイメージが湧かない。
・字幕で正解のセリフを確認しても全体として意味がわからない。
・仕方なく辞書を調べて意味を知っても納得できたり、できなかったり。
という状況が度々繰り返されて嫌になるパターンが多いです。
句動詞を調べていると、自分の知識範囲の「動詞+前置詞/副詞」イメージからは想像できない意味で使われている、と感じることも多いでしょう。
特に句動詞を日本語に変換して、日本語で理解しようとするとよりそう感じます。例えば、
turn down =>「断る」
と日本語を介して教科書的に塊で暗記しまうと、後々苦しい思いをします。記憶定着率もよくありません。
turn the offer down 「変化させる/そのオファーを/下に」
的に「直訳イメージ」を少なくとも間に挟むのがいいと思います。
4)熟語帳をどのように利用しようか?
英単語の「果てしなく単語数がある感覚」を何とかするために、単語帳を買ってからまずは「顔馴染み」をつくるための一周をする。意味を覚えられるかどうかはさておき。
熟語でも同様の戦略が良いのかな?と思っています。
現状どの程度の熟語を知っているのか、そしてこの先あとどれくらいあるのか、一度俯瞰できれば少し安心できるかもしれない。
おおよその当面目標は2,000熟語のイメージ。
まずは熟語帳の全体像を把握すること。そして端から順番に覚えようとするのではなく、一周目をやりながら、
・一つの句動詞でなぜいくつもの日本語訳があるのか
・共通するイメージは何なのか
・日本語からなぜその「動詞と前置詞の組み合わせの英語になるか」
などの考察をする。
「動詞」と「前置詞」「副詞」それぞれ単独の意味を維持しているものがある。それどころか全然想像もできないくらい意味が変わってるものもある、など。
そうしているうちにふと、
「あれ、自分の持っている動詞・前置詞・副詞のイメージって合ってる?」
という疑問が浮かびます。
5)ネイティブが持つ動詞・前置詞・副詞のイメージ
ということで、早い時期に熟語帳と併用したいものとして
「動詞と前置詞/副詞のイメージに関する参考書」
を挙げておきます。ネイティブの人が書いた。
このあたりは日本人に教えてもらえないので「ネイディブを頼る」一択です。
自分が持っている動詞のイメージ、前置詞/副詞のイメージがどこまで十分なのか?ネイティブはどのようなイメージを持っているのか?
読んでいて結構おもしろい。「へーそうなんだ!」と何回呟いたことか。
そうして基本動詞のイメージを再構築しつつ、前置詞・副詞のイメージを学習していく。
これまで「なんでそんな日本語訳になるの?」とおもっていた「動詞+前置詞・副詞」の組み合わせが、それなりに腑に落ちる意味として捉えられるようになる。
単純暗記ではなく「腹落ち」に近い感覚でイディオムを吸収できる、映像化できる状態になる時が現れる。
最初は「断る」と日本語訳で覚えたけれど「offer を down 方向に turn させると考えるのか英語は」と直訳的に納得する。
徐々に日本語意訳から脱却していける。そうすることでで、よりリアルタイムの理解が進むのだと思います。
(以上、2021年2月)
(加筆、2025年6月)
(加筆、2026年2月)
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