目的はTOEIC対策。”CNN English Express”の利用方法を考える

『イングリッシュジャーナル』なきあと、唯一と言っていい民間の英語学習月刊誌、『CNN English Express』。

これを、”TOEIC受験用の教材”として使用してみたら割と手応えがあったので、少し紹介できればと思います。

ちなみに執筆時点の最新号(2023年8月号)の表紙上部にも

”TOEIC 500点台でも800点台でも<英語力を爆上げ>”

とあり、かなり意識したつくりであることは疑いようもありません。

以下実際に自分がやっている勉強方法も紹介します。

実は2年ほど前に、”リスニング力向上を重点に置いた使い方”として紹介しています。

今回は前回とはだいぶ異なり”アウトプット”な内容になっています。


1. TOIEC800はこれのおかげ

筆者のTOEICスコアは今年6月に受験した800点(L410/R390)です。

過去から現在までTOEICを意識した学習をしたことはあまり記憶にはありません。

ただ模試テキストは試験前5月に購入しLRそれぞれ一回分実施しました。もう捨ててしまったので手元にはありませんが。

模試は大学受験の過去問集と同じ感覚で、出題内容と時間配分くらいは事前に把握しておきたかったからです。

そしてこれに関して意味はとてもあったと思います。

『CNN English Express』(以下『CNNEE』)は今年から始めていて、やる気なければ15分くらい。やる気があっもて1時間以上はやらないようにしている感じ。

その代わり毎日やっています。”土曜は”とか”日曜だから”というのはありません。言葉に休みはありません。

そこだけは歯磨きだと思って一瞬面倒でも手に取ります。

2. 別冊問題こそ重要

CNNEEの醍醐味は別冊付録の問題集なのかなと思っています。

本誌を発売日に巻頭から始めると、次の号の発売日までに辿り着かない別冊問題集・・・

しかも内容クオリティもなかなかハードコアで、モチベーションないとチラッと開いてみるものの、やっぱり閉じてしまうような問題・・・

疑問文そのもの難しさ、質問のレベル、解答選択肢に含まれる単語熟語のレベル、反訳の面倒さ、脳疲労・・・

本編だけでも大変なのに・・・

ですがTOEICを気にするのであれば、本編はやり残しても別冊前半の問題集はやり残さない。

むしろじっくり取り組むのがいい気がしてます。

その理由は次項─

3. 疑問文に慣れる

TOEICで200個含まれるもの。それは

疑問文。

CNNEEの別冊問題集前半はさながら疑問文の例文集。ただしレベルは高いです。そんな言い方ができるんだと感心することがあります。

この疑問文がさらっと理解できるならTOEICの質問でつっかえることはないと思います。

解答時間短縮に貢献するのではないでしょうか。

疑問文けっこう難しいですよね。

4. 文章題に慣れる

(続)TOEIC全200問に必ず含まれるもの。

疑問文(前出)と、その解答の”選択肢”。

CNNEEの別冊問題集前半は問題集。ただしTOEICよりもトピックスの範囲は広いです。

そこはニュースチャンネルですから国内外政治、刑事民事裁判、憲法問題、人権問題LGBTQなど

センシティブでタブーな内容が結構ある。

TOEICではこのあたりのジャンルは出題されていないと思います。

なので内容や語彙はTOEICよりは難し目だと思いますが、でもリスニング中に普段から、

「このあと内容に関して質問される」

と構えて聴く癖がつくと思います。

まあ「今回は聞き取れた気がする!」と思って、そのニュースに関する別冊問題をやってみたら、

「あれ、そんなこと言ってました?」

というのはあるあるです。

疑問文の慣れ同様、このQ&Aパターンをさらっと処理(解答の取捨選択)できるようになるなら、

TOEICの解答で妙な引っかかり方をして時間を消費することは減ると思います。

さて本編の話をしましょう─

5. イギリスアクセント、オーストラリアアクセント

いつからかは知りませんが、TOEICのスピーカーにイギリス人やらオーストラリア人が混じるようになったようです。

先日の試験でもチャート付きリスニング問題でイギリス人女性話者のものがありましたが難問でした。私には。

CNNEEのニュースダイジェストは、この辺りを考慮していると思われます。

読み上げアンカーの国籍がバラエティに富んでいます。むしろアメリカ人が少ないくらいです。参考に2023年8月号を見てみましょう。

・基礎トレーニング1、オーストラリア英語

・基礎トレーニング2、オーストラリア英語

・ニュースダイジェスト1、イギリス英語

・ニュースダイジェスト2、オーストラリア英語

・ニュースダイジェスト3、オーストラリア英語

・ニュースダイジェスト4、イギリス英語

・ニュースダイジェスト5、アメリカ英語

・ニュースダイジェスト6、カナダ英語

・ニュースダイジェスト7、イギリス英語

・ニュースダイジェスト8、イギリス英語

むしろアメリカ人はひとつだけでした。これはあえてそうしていると思います。アンカーが何英語を話しているか記事右上に表記があるくらいですから。

TOEICではアメリカ英語のリズム抑揚が続く中突然、変調転調的にイギリス英語やオーストラリア英語が挿入されるのでかなり戸惑って動揺します。

ニュースダイジェストは8個のニュース一気聴きが練習になるのかもしれません。リズム変化対応練習。

6. ボキャブラリ

『CNN English Express』は単語やイディオムに関する解説はとても丁寧で詳解です。

単語・用語が本文と共に覚えられるメリットと併せてとても記憶への定着率がいいと思います。

覚えるべき重要単語はCNNニュースでも頻出ですから、一度忘れても繰り返し出てきます。

また「ああそういえば昔のあのニュースに同じ単語出てきてたような」

という引っかかりで当時の記事を引っ張り出してきて、

「ああやっぱり」

となれば、この単語はほぼ脳内に定着します。ほぼ。

自分は単語帳と熟語帳を使った丸暗記戦術を採ったことはありません。できないからです。

ですがTOEICで単語や熟語の意味がわからないために解答に困る場面はなかったと思います。おそらく。

7. 反訳

最後まで読んでいただいた方に。

CNNEEが最も優れているのは「反訳」推しの方針かなと考えてます。

少し周りから説明します。

TOEICで必要なことは速読にあると思います。

リーディングセクションを最後までやり切るにはそれなりの速読あるいは飛ばし読みが必要だとういうことは同意いただけると思います。

そして速読ができるとリスニングも楽にできるようになります。

これを日本語に当てはめます。

例えば今この段落 [7. 反訳] は、冒頭書き出し”最後まで、、”から始まってここまで、文章は10行です。

まずこの10行を黙読します。

ゆっくり読んで自分は18秒で黙読しました。

では声に出して読み上げます−。

25秒かかりました。

黙読の方が圧倒的に早い。音読は時間がかかる。

しっかり読める能力があるのならリスニングは”かったるい”はずです。

つまり─

「文章は読めるけど、リスニングは置いていかれるなー。」

というのは、実はそれは”読めていない”のです。

そしてその原因こそアウトプット不足なのかなと思っています。

3行くらい行間論理飛躍してるかもなのですが、そうなるのかなと。

『CNN English Express』は反訳の重要性を説き、反訳用にスラッシュを入れ込んで日本語訳にしてくれています。

それは─

”自分で文章を組み立てる練習をするから、相手の文章の先が予想できる。”

というメッセージだと私は理解しています。

(以上、2023年7月)

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